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お山の里でぼちぼち暮らす

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「石場だての家」 石のこと




建て込みの前に少し「時」を溯ってみよう。


日本の歴史のなかで
住居に鉄筋コンクリート(以下RC)の基礎が採用されたのは
ほんのこの数十年のこと。

RCの基礎を採用することで工期の短縮がはかられ
戦後の復興は加速された。

この合理化の過程で失ったものはなにか?


日本の歴史の中で
大きな文化的な転換点は
明治の文明開化と敗戦だ。

その転換の大きさは
人類の歴史における狩猟採取→農耕、手工業→産業革命
に匹敵するものとおもわれる。


今回の現場はそれら転換点の前にあった工法を
現代の文明の利器を使って再現したもの。

ぼくが大学を出て社会人になる
今から三十数年前頃には既に
RCが非エコロジカルな工法であることは
環境に関心のあるものには常識であった。

思い返せばそもそも僕がRCを離れ木造を始めたのも
環境/地球のことを意識していたから。


今回の現場を通じて今さらながら
「石場だて」とよばれるこの工法のシンプルさを実感した。

材料は基本的に「石」だけ。

これ以上にサスティナブルな工法はない。

しかもその可能性の広さ、、、例えば軟弱地盤への対応など
応用・自由度は計り知れない。


この優れた工法がどこでもふつうにできる日はくるのか??



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住居部分は盛り土をして水はけをよくしてあり、
建物桁通り下の特に荷重のかかる石から順に据えていく。

地表面に見えている石の下には
二種類の大きさの石が敷き込まれ
さらにその下には地質改良のために
焼き杭が打ち込まれている。



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重機で石を据えていく。

3次元でのミリ単位の精度の仕事を
重機でおこなう作業には
並外れた集中力・体力がいる。



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石はその全体の80%ほどが地中に埋め込まれている。




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遺跡発掘現場と冗談でよく言ってたけど
上に建物が載ってしまうのが惜しいくらいで

石の据えられた現場の「石」景色は
壮観と表現するのも言葉足らずに思えるほどだった。




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by shigezo09 | 2018-04-03 13:40 | 木の家 古民家 | Comments(0)
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